vol.2外国人介護士育成トレーナーの役割

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VOL.2 外国人介護士育成トレーナーの役割


外国人介護士の育成には、組織全体で取り組む必要があります。しかし、責任の所在を明確にするために、指導役はしっかりと決めておくべきです。そのため、指導役には大きな負担がかかります。指導手当を支給して、責任を持って指導してもらいましょう。


OJTトレーナーの負担


外国人介護士の育成にかかせない、現場での育成(OJT)トレーナーの役割には、次のようなものがあります。

 

【OJTトレーナーの役割】

①介護技術、知識の指導
②介護技術・知識レベルの評価
③指導カリキュラムの構築と改善
④日本の文化、生活習慣の指導
⑤日本での働き方の指導(時間厳守、ホウレンソウなど)
⑥外国人介護士と利用者とのコミュニケーションの橋渡し
⑦日本人の同僚との業務の調整

 

これらについて、1つ1つ解説します。

 


①介護技術・知識の指導


基本の業務は、現場で必要な「介護技術・知識」の指導です。特に「技能実習生」の場合には、技術移転という目的があります。外国人介護士が母国に戻ってから、しっかりと活躍できるように、高い水準の技術を習得させなければいけません。

 

OJTトレーナーの役割は、現場の仕事が一人前にできるようにするところまでです。これについては、ぜひ本サイトの「指導のポイント」を参考にしてください。また、技術・知識の習得には、ぜひ各国の「外国人介護士のためのオンライントレーニング”ハピトレジャパン”」をご活用ください。

 

 

 


②介護技術・知識レベルの評価


介護技術・知識が、どれくらいまで習得できているかを、定期的にチェックしましょう。できている部分は褒め、できていない部分については、繰り返し教えることが重要です。また、相手が外国人介護士の場合には、なぜできないのかを把握することも大事です。

 

例えば、食事介助ができない場合、介助方法がわからないのか、介助のためのスプーンなどが使いこなせないのか、介助のための準備ができないのか、そもそも日本人の食事の習慣がわからないのか、1つの動作を分割して確認することが重要です。

 


③指導カリキュラムの構築と改善


受け入れた外国人介護士が一期生(第一号)の場合には、準備しておいた教育カリキュラム自体に問題がないか、見直しが必要ないかを確認しながら進めていきます。外国人介護士を”実験台(表現は悪いですが)”にし、試行錯誤しながらカリキュラムを完成させるイメージです。

 

カリキュラム構築は、外国人介護士と二人三脚ですから、コミュニケーションをしっかりとりながら進めていきましょう。

 


④日本の文化・生活習慣の指導


技能実習生の場合には、入国前後に日本の文化、生活習慣について少しは学ぶ機会があると思いますが、留学生や特定技能1号は、そうした機会がありません。また、技能実習生でも充分な教育を受けているかというと、そうとも言えません。

 

さらにいえば、介護の仕事は「生活のサポート」ですから、外国人介護士には、他の業種以上に日本の文化、生活習慣、マナーを知ってもらわなければいけません。

 

もちろん、OJTだけで学べることではありませんから、上司、同僚の力もかりながら指導していきましょう。ある法人では、寮には必ず法人の負担でテレビを設置しているそうです。テレビから得られる知識はかなり多いようです。参考にしてください。

 


⑤日本での「働き方」の指導


日本の仕事、特に介護の仕事は「1人1役」ではなく、チームワークで「1人多役」の上になりたっています。シフトも、パズルのように緻密に組まれています。ですから「時間厳守」や「ホウレンソウ」など、徹底して教育する必要があります。

 

また、万が一、遅刻してしまった場合や、体調を崩した場合などにどうすべきかを、具体的に指導する必要があります。

 


⑥外国人介護士と利用者とのコミュニケーションの橋渡し


利用者とコミュニケーションがうまくとれない外国人介護士も多いと思います。人間関係ができるまでは、間に立って橋渡しをしたり、伝わりづらい部分を補うなどは、一定期間は必要です。

 

もちろん、OJTトレーナーだけがやることではないですが、トレーナーが中心となり、同じ部署の他のスタッフにも協力をお願いしながら、1日も早く現場に溶け込めるように促しましょう。

 


⑦現場の業務調整


外国人介護士には任せられない仕事があると思います。例えば「記録」などがそうです。そのため、日本人の業務と、外国人の業務を分けるなどは、しばらくの間は不可欠です。その調整を依頼したり、考えたりするのも、OJTトレーナーの重要な役割です。

 

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