
VOL.7 外国人採用を開始するタイミング
外国人を採用するかどうかの検討は不可欠ですが、もし「採用しよう」と決定したら、次のような点を認識しておきましょう。
外国人に対する誤解
「日本は人気国だから、外国人はいつでも採用できる」
そうお考えの方がいるとしたら、大きな誤解です。外国人にとって、日本は決して人気国ではありません。
彼ら、彼女らの渡航先として選択
1)ビザを取得しやすい
2)言語を習得しやすい
3)賃金が高い
4)人気職(やりたい職業かどうか)
5)帰国してからのレバレッジが高い(その後の人生に好影響)
このように考えると、日本は決してビザを取得しやすい国ではありません。むしろ、取得がとても困難な国の一つです。出稼ぎの手段としても、2019年4月にやっと「特定技能」としての就労することが可能となりましたが、それまでは「技能実習制度」を曲解しながら、なんとか入国して働いていたという状態です。
次に言語ですが「日本語は難しい」という話は、よく聞くと思います。賃金については、それなりの水準は保証できるかもしれません。しかし、よくニュースになるように、最低賃金割れや、サービス残業などをさせている質の悪い業者もあるようです。そうしたニュースは、きっと彼女らの耳にも届いているはずです。
人気職かどうかというと、海外でも介護はそれほど人気はありません。「特定技能1号ビザ」は、入国後の転職が可能ですから、介護分野で就労した人材が、その後、宿泊や外食など、人気職の技能検定を受けて転職するということが、増えるかもしれません。職種間競争が激化したときに、果たして介護分野が勝てるかというのも、今後は課題となるはずです。
最後に、帰国後のレバレッジですが、介護の分野で言うと、これから高齢者が増えていく東南アジアの国々にとっては、本国で起業したり、高いポジションにつくチャンスはあります。
このように考えると、日本の介護職を目指すというのは、かなりハードルが高いことです。現に、数年前にフィリピンの看護学校を訪ねた際、大きなショックを受けました。70人いるクラスは、全員海外での仕事を希望しています。しかし、日本への希望者はたったの7人。ランキングとしてはかなり下位でした。英語が通じるカナダやアメリカ、賃金の高い産油国で働く方が良いと答えた学生が圧倒的に多かったです。ベトナムでも、ドイツの希望者が増えているとききます。
もはや日本は、人気国ではないのです。
1日でも早く開始する
このような環境ですから「いまは、どんなリスクがあるかわからないから、2〜3年は様子を見てそれから開始しよう」などと悠長なことを言っていたら、時すでに遅しということになるかもしれません。
いますでに、海外に多くの事業者が面接に行っています。現段階では、まだまだ少ないですが、来年にもなれば、多くの外国人が入国して介護現場で働き出すはずです。
もし皆さんが、2〜3年後に始めたとしたら、そのときまわりの事業者には、すでに先輩の外国人介護士がいます。いろいろと試行錯誤しながらも、教育の仕組みがあり、生活環境の整備ができている頃でしょう。さて、これから仕事を探そうという外国人材は、先輩のいる事業所と、これから新たに開始し、第一号として入社しなければならない事業所と、どちらを選ぶでしょうか。
答えは明白です。
だからこそ、もし外国人を採用しようと考えるのであれば、1日も早く開始してほしいのです。きっと失敗もあるでしょう。もしかしたら、ホームシックで帰ってしまうなんてこともあるかもしれません。それでも、1日も始めるべきだというのが、数々の現場を見てきた私達の考えです。
始めるなら”いま”です!
「ハピトレNEWS」をご覧になって、外国人介護士採用、外国人介護士オンライントレーニングに興味をお持ちになった方は、こちらをご覧ください。お問い合わせいただきましたら。詳しくご説明いたします。お気軽にどうぞ。
いつでもどこでも、外国人オンライントレーニング

コメントをお書きください